第26回 日本医薬品情報学会総会・学術大会

大会長挨拶 大会長挨拶

 このたび第26回日本医薬品情報学会総会・学術大会(以下、26JASDI)を、令和6年(2024年)6月1日(土)~2日(日)に、千葉大学医学部、医学部附属病院(千葉市中央区)に於いて開催する運びとなりました。

 26JASDIのテーマは、「DIDX 創・走・奏」と致しました。DX(Digital Transformation)とは、スウェーデン ウメオ大学のEric Stolterman博士が2004年に、「情報技術の浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させること」と定義しました。あらゆる面の中に医療・保健・介護は当然含まれます。本邦においては、2016年7月22日に閣議決定され健康・医療戦略には「世界最先端の医療の実現のための医療・介護・健康に関するデジタル化・ICT(Information and Communication Technology)化に関する施策」が取り上げられ、医療におけるICT化の重要性が強く指摘されています。ICTとは、情報通信技術自体をさし、その活用の先にDXのアウトカム、具体的には生活や業務の質の改善など私たちが望む社会が待っています。

 DIDXは26JASDIのための造語です。DI(医薬品情報)は医療・保健・介護といった健康に関わる中核であり、変形可能なツールとなります。DIを用いて、医療・保健・介護といったreal world を如何により良い構造にしていくのか、これが今大会のテーマです。DIDXを創る、創ったら走らせる、皆で走って社会を奏でるという一連の流れを「DIDX 創・走・奏」のように表しました。DIDXの実践には、いずれの「そう」も欠くことができない重要なファクターです。26JASDIにご参加の皆様は、所属や立場を問わず、「創・走・奏」のいずれかに関わっています。そしてその先には、患者さんの幸せ、社会の幸せがあります。

 年一度の学術大会です。皆様のご参加を心よりお待ちしております。

令和5年10月吉日

第26回日本医薬品情報学会総会・学術大会
大会長 石井伊都子
(千葉大学医学部附属病院薬剤部 教授・部長)